東海大学硬式庭球部OB会会長 (1962.3卒業、1960年度主将) 池田隆明

東海大学硬式庭球部50周年記念式典にあたり、全国各地の硬式庭球部OB、OGの皆様、現役硬式庭球部の諸君及び長年ご指導、ご支援いただいた大学関係者及びコーチングスタッフの皆様そして付属高校等の先生方さらに設備、道具等でご協力いただいたメーカー関係者等の皆様に心から御礼申し上げます。 東海大学硬式庭球部は、東海大学が代々木校舎をメインキャンパスとしていた頃の昭和34年春に関東学生庭球連盟に加盟し、同年 11月の学友会総会において正式に部としての承認を得て、当時まだ数多くはなかった体育会系部門の一つとして発足しました。

以来今日まで、東海大学の飛躍と拡大と共に発展し今日創部50周年を迎えることができましたことは、関係の皆皆様と共にこの時を祝したいと思います。
今回この記念式典を開催するにあたり、50年を振り返り「東海大学創部50周年記念誌」を纏めてみることになりましたが、なかなか過去の記録が散逸していて十分なものにならなかったのですが、断片的にでも我が部における過去の記録をたどり、また現役諸君のこれからの意気込みを語ってもらうことなどで、この記念誌としました。
2009年東海大学体育会硬式庭球部 創部50周年記念誌
まず東海大学硬式庭球部の創設当時を振り返って見たい。

顧みれば、私が昭和33年春に入学した当時は、自前のコートはなく、軟式だけの同好会的なテニスクラブとして細々と活動していた。そこでなんとか大学のテニス部として成長させたいと思い硬式部門を創設し規模の拡大を図り、当時教学部長であつた牧野教授(後に学長)に部長をお願いし無謀にもいきなり「関東学生庭球連盟」に軟式、硬式それぞれ独自に加盟した。高校時代に硬式経験者が殆どなく実力もない我が大学の「東学生硬式庭球連盟」の加盟にあたってその審査の行方が危ぶまれたが、幸いにして加盟が認められた。しかしその裏に大きな隠し玉があった。当時タイからの留学生でタイのデ杯候補選手であるダナイ・チュンラタッタ氏がいたのである。これが審査の際話題となり、加盟承認の一助になったようである。ダナイ氏は当時すでに大学4年生であり卒業を控えていたが、その年の関東学生個人戦にシングルス及び私と組んでダブルスに出場してもらった。ダナイ氏は卒業後タイに戻リテニスで活躍される一方タイ国の通信関係の要職を経て、東海大学タイ国同窓会支部長も務められた、1980年ころにタイ国庭球協会のジュニアチームの監督として我が大学を訪れ当時の大学現役チームと親善試合をしたことが、当時の大学新聞に報じられている。少し話は外れたが、この「関東学生硬式庭球連盟」に加盟を果たしたことにより、それまでの同好会テニスクラブから部への骨組みを整え、当時の学友会総会に年間予算が与えられる体育会系部門への昇格を申請し、なんとか承認された。ここで初めて東海大学硬式庭球部が誕生したといってよいと思う。

正式な部昇格もなり、各連盟に加盟して部の一応の体裁はできたが、部の内容は大変苦しかつた。週2回の定期練習のため外部のコートを借りなければならない。学友会からの予算もわずかで、連盟登録費をおさめたらコート借用料はあまり残ってない。ポール代も自前で毛が擦り切れるまで使ったものだった。当時の東海大学は、理工系中心で文系は文学部があつただけであった。従って部員はほとんど工学部の学生であった。そこで翌年当部も参画して「関東理工系硬式庭球連盟」を創設しこれに加盟した。二つの連盟に加入して、対外試合も多くなってきていたが、上位校にはなかなか勝てない時代が続いた。しかし合宿も定期的に実施するようになり徐々に大学の体育系部門の一つの部としての体裁を整えていった。私に続いて硬式部門第2期主将を務めてくれた福間君には、創部時代からともに一緒にがんばってもらった。今回本小誌に「テニスと私」の小文を寄せてくれた。その後3期目主将の森田君には硬式庭球部としての基礎固めをしてもらった。その当時最初の部誌「球影」創刊号が発刊されたが、そこには創部時代の苦労話などが軟式部門の人たちとともになつかしく記録されている。そしてこの創刊号には、東海大学創設者の故松前重義学長から特別寄稿してもらった。「部誌創刊を祝す」をこの記念誌でご紹介したい。
当部は、その後東海大学が湘南校舎を完成させ飛目的発展を遂げていくと共に、その規模や内容も変化し体育会系部門として変革を遂げ創部22年後の昭和58年(1983)度には、関東学生リーグに男女ともに1部昇格を果たした。同年5月30日に東海大学校友会館において、松前重義総長もご出席いただき関東学生リーグ戦男女そろって2部優勝、1部昇格を祝い「大学テニス日本一」を目指す激励会が開かれ私もOB会長として「一部昇格は夢のまた夢であつた」とあいさつしたことを思い出す。その後残念ながら、もう一歩のところで一部優勝を逃したが、その大きな目標に向かってその後の現役の諸君が頑張ってきている。
若き日に汝の思想を培え。若き日に汝の体躯を養え。若き日に汝の智能を磨け。若き日に汝の希望を星につなげ。松前重義 書
この半世紀の間、硬式庭球部の歴史の上でいろいろな出来事があつた、関東学生リーグの最下部から徐々に努力を積み重ね、4部、3部と上がっていった。この時代は高校時代無名であつた部員が殆どでも、チームワークと団結により、昇格を遂げていった。そして、その努力が認められ、大学のテニス部強化方針により有力高校から選手を集めることが出来て、前述のようについに1部昇格を果たした時代もあつた。 しかし10年前には、リーグ戦中の熱意がマナーの悪さにつながる不祥事となり、部の存続の危機に瀕する時期もあつた。これらの歴史を踏まえながら、現役諸君には、この50年を一つの節日として、さらなる発展を目指し各種大会における戦績向上はもちろんのこと、単なる技術向上による強いテニスを指向するのみならず、学問も両立させて「東海大学建学の精神」を体得し、将来社会に出ても恥ずかしくないテニス部員として成長してほしいと願うものです。またOB会としても、すでに500人を超える規模になっていますが、OB相互の親睦とともに現役支援の輸を広げていきたいと思いますので皆さんのご支援、ご協力をお願いしてご挨拶にかえたいと思います。